各事業部の方針に対する従業員の腹落ち感がない状態から、各事業部での方針に斬新性と具体性を持たせ、情熱を持って事業責任者が共有することで、その実行性を飛躍的に向上させて、営業利益ベースで年間あたりで約7.5億円の成果を創出しました。
予算未達の常態化と‟魂のない”事業部方針
予算未達成が状態化していました。予算は自分事になっておらず、予算達成を可能とする具体策が見えておらず、当然のごとく明確な行動計画がない状態でした。中期経営計画に基づく事業部方針が、あってないような状態でした。事業責任者の想いが反映されず、3年後の道筋が不鮮明で、新たなチャレンジがない方針を、事業責任者が形式的に表明しているに過ぎない状態でした。
自分事化プロセスへの伴走
予算を(事業全体にて)自分ごとにするために、事業責任者が具備すべき要件を明確にしました。そして事業メンバーの真の実力を(事業責任者自身が)知るために、早期改善(やるべきことを短期間で達成する)テーマを設定し、それに遮二無二に取り組みました。また、事業のありたい姿を徹底的に議論する場を繰り返しました。プロジェクト期間中、ほぼ日次ミーティング(事業責任者とコンサルタントの対話)を繰り返し、上記プロセスを進めていきました。
両輪のマネジメントシステムの開発・導入
短期的な取組みである事業予算達成のマネジメントシステムと、中期的な取組である事業方針実現のマネジメントシステムを分け、両輪のマネジメントシステムを導入しました。事業予算達成のマネジメントシステムは(従来から存在したシステムの)機能性を向上させ、事業方針実現のマネジメントシステムは(そもそも存在していなかったので)新たに造りました。
営業利益ベースで約7.5億円の成果創出
主要3財務指標において事業予算を達成しました。その効果金額は、プロジェクト期間中では約2.5億円、プロジェクト導入年度では約7.5億円となりました。金額成果もさることながら、両輪のマネジメントシステムを運用することを通じて、事業責任者自身の行動にも大きな変化が起こり、事業責任者自身の行動変化を目にすることで、事業メンバーの認識にも変化が起こったことが印象的なプロジェクトでした。