未来のメガトレンドを起点に事業機会を抽出し、その中の顧客課題を特定し、解決策立案からビジネスモデル構築、事業化までを伴走する事業創出アプローチをご紹介します。
未来起点からの事業創出アプローチが求められた背景
プロジェクト背景としては、主に3つありました。
- 今まで以上のスピードでテクノロジーや社会が変化する中、目の前の課題解決だけに留まっていては、非連続な成長は見込めないという危機感
- 商材ありきの思考が身に付いており、未来のメガトレンドや顧客が抱える課題から思考して事業創出を行う知識・経験の不足
- 専門領域に捉われず、多様化する社会ニーズに対応した発想を生み出す必要性の高まり
未来起点からの事業創出アプローチ手法
プロジェクトにて実践した未来起点からの事業創出アプローチは、下記の通りです。
- テクノロジーの進展仮説と社会変化仮説を掛け合わせて2040年の未来像を描写し、そこからバックキャスティングにより2030年の未来像と事業機会を抽出
- 自社の強みとの関係性、凡その市場規模、メンバーの意思の3つを踏まえて、対象とする事業機会を選定し、詳細検討する対象顧客を選定
- 顧客課題・原因・打ち手の初期仮説を立案し、顧客と協議しながら、仮説を高速で検証。新規事業に繋がる可能性のある打ち手をビジネスモデル化し、事業化を検討
成果物の鍵を握った活動
インタビューによる仮説検証を行う際は、事前に面談のゴール・議題・質問内容を作成し、面談中は相手が語ったことをできるだけそのまま記載し、面談後にはログを読みながらポイントとなる発言にハイライトをし、できる限り相手の思考に寄り添うことに重きを置いた検証を行いました。その地道なプロセスを繰り返す中で得た気付きや学びをヒントにピボットを行い、結果的に世の中にとってよりインパクトのある課題に辿り着きました。
活動の実践結果
事業面では、仮説検証プロセスを高速で回したことで、当初想定していた事業アイディアから数ヵ月でピボットし、よりバーニングニーズの高い課題を発見でき、その後のPMF(Product-Market-Fit)審査資料策定まで完遂しました。また、組織面においては、「誰に売れそうか」の解決策の議論ばかりしていた組織から、「誰の・どんな課題を解決するのか」の顧客・課題を中心に議論する組織へと脱皮したことで、事業・組織の面から評価をいただき、新たなリピートへと繋がりました。