Avergenced(株式会社アバージェンス)

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仕事の役割

vol.0016

「人生における仕事の役割とは何か」

スクリーンには、この一文だけが映し出されています。

会議室に響くのは、プロジェクタのファンが回る音のみ。

きっとご想像がつく通り、スクリーンを見つめる、20の困惑した顔。


それは13年前の実行委員会でした。実行委員会とはプロジェクトで設定する会議で、通常は管理者たちが、プロジェクト目標達成に向けた討議を隔週で行います。そのプロジェクトでは中盤過ぎに早々と目標達成の算段がつき、討議テーマがなくなってしまいました。プロジェクト責任者として、何を討議するか悩んだ私が、ふと思いついたテーマが「人生における仕事の役割とは何か」だったのです。


実行委員会が始まると、さっそく管理者にペアをつくってもらい、1人15分ずつ相手に語りかける仕立てにしました。開始のベルを鳴らすと、意外にも会話は盛り上がっています。感心しながらテーブルを回ってみると……そうです。みんな全く違う話をしているのです。週末のゴルフ、調達関連の業務打合せ、ご子息の進学問題。即座に会話を中断し「スクリーンをもう一度見て下さい!」と私は言いました。「このテーマ以外の会話は、一切認めません!」

念押しして会話を再開。

果たせるかな、先程とは打って変って話は弾みません。ちらほら聞こえていた会話も、開始5分過ぎには途絶え、沈黙が会議室を包み、冒頭の情景に至ったわけです。


実行委員会から3日後。社長との定例ミーティングで本件をお伝えしました。社長は即断即決を旨とする、極めてテンポの速いかたでした。なんとその社長が、暫くじっと動かず、下を向いて考え込まれたのです。そんな姿を拝見するのは初めてです。

漸く社長は口を開きました。「実行委員会では、今後、最終回までこのテーマをやって下さい。もし目標達成率が下がったら、私が責任をとります」

恥を忍んで打ち明けます。私は軽い気持ちで実行委員会の様子を社長と共有しただけでした。初めて目にする「社長の苦悩」に、正直、驚いてさえいました。以降、実行委員会では同じテーマを掲げ続け、最終回では半数の管理者が15分語り切れるようになりました。もちろん、目標の達成率も低下しませんでした。


あのときの社長の苦悩、今は完全に共感できます。もしアバージェンスで同じ情景を見たならば「もはや航海している意味なし」と判断するでしょう。そして、あのときの自分を叱責したい。「何で全員が語れるようにしなかったのか」と。

定量成果こそ出ましたが、あのプロジェクトは、われわれの仕事としては下の下です。この企業様とはアバージェンス起業以降は御縁を頂戴しておりません。そう遠くない日、今度こそは13年前の宿題にお応えしたいと願っています。


2016年4月22日

小口 善左衛門

チーフ・オペレーティング・オフィサー
株式会社アバージェンス

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