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経営哲学

vol.0018

夏から秋にかけ、池田晶子さん(哲学者・文筆家)の本ばかり読んでいました。15年ぶりに無性に読みたくなったのです(久方ぶりの再会は佳いものでした)。彼女の本には通奏低音が流れています。


 「自分で考えよ」


先月、あるプロジェクトのキックオフで、プロジェクトオーナーはおっしゃいました。「このプロジェクトを通じ『自ら考える』ことができるようになって欲しい」
誠に有難く、身の引き締まる言葉です。
アバージェンスのクルーたちは、プロジェクト中、マネジャーの皆さんへ「WHY(なぜそれを為すのか)?」を何度も投げかけます。「会社が決めたことだからやるんです。それ以上の意味を問うのは時間の無駄です!」と激昂される方もいます。それでもコンサルタントは引き下がりません。「WHY」を徹底的に掘って正しい「WHAT」を導き、精緻な「HOW」を積み上げることを執拗に促します。プロジェクトで創出する成果は、全て「WHY」が起点だからです。
プロジェクトオーナーは続けました。「考えることを、他人任せ、会社任せにしてはいけない。人は『自ら考える』ことで『のみ』成長する。アバージェンスはそれを助けてくれるのです」


池田晶子さんが提起されていたことは、経営の世界でも重要なテーマになってきているようです。
考えてみれば、「経営哲学」という言葉は、少し、独特の使われ方をしています。たとえば法哲学・社会哲学・科学哲学といえば、それぞれ「法・社会・科学とは何か」「法・社会・科学はどうあるべきか」を思索するものです(だそうです)。つまり「A哲学」とは、個別具体的なAについてではなく、「一般的にAとは何か、Aは本来的にどうあるべきか」を考察するものです(だそうです)。ところが経営の分野では、著名な経営者や有名な会社の「持論」を、経営哲学と言い慣わしています(いるように見えます)。


池田晶子さんは、

思想なら「もつ」ことができますが、哲学は「もつ」ことができません。哲学は、たんに、「する」ことしかできません



と言います 。もしもそうならば、「経営哲学」も本来は「もつ」ものでなく「する」ものなのでしょう。すなわち、「経営哲学」とは、組織人たちが日々、自らの仕事に対し「経営(仕事)とは何か」「どうあるべきか」と問い続けることであるはずです。斯様な姿勢をつくることが、特にこの現代、重要な組織テーマとなりつつあるように、ここのところ感じています。


われわれアバージェンスは引続き、「WHYを自分で考え抜く人を産む」プロジェクトを、クライアントの皆様と共につくっていきたいと考えています。そして、本来の意味での「経営哲学」を、クライアントの皆様と「する」ことを継続したいと願っています。

(考える日々(1998)池田 晶子 毎日新聞社 p.28)



小口 善左衛門

チーフ・オペレーティング・オフィサー
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